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2011年3月18日金曜日

老々介護の天災避難


今回の大震災の際、和歌山市に発令された大津波警報について、東京の高校後輩(現在、広島県在住)の友人から貰ったお見舞いメールに対し、私から発信したメールを参考のため添付します。


『Re: ケ・セラ・セラ
返信
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From J
 To XXXX
   
詳細を表示 3月13日 (4日前)
   
お見舞いありがとうございます。TVで繰り返される規模の津波が来れば、どう足掻いても逃れられぬ環境にあります。避難勧告は出ておりましたが、満足に動けぬ母と一緒では気休めの避難は事実上無益です。全てが落着すれば、それも一つの解決と覚悟していますので、避難はしませんでした。結局、実害は全くありませんでした。それより、東京の被害や障害の方が遥に大きかったようで、いつも貰っているお見舞いの連絡をこちらから多数の友人達にしました。今まで体験した内で一番大きな地震というのが、一致した意見でした。次はこちら方面に来るでしょうが、その時には空の向こうにいるか?消滅して何処にも居ないいないでしょうから全く問題ありません。




私の環境と立場を理解して頂くために再録しました。3月15日夕刻、日課の片男波海岸散歩の折、地元自治会の会長代理(昨年までずっと会長)の方と出会い、「Jさんは避難勧告の際、避難しましたか?」と質問されました。彼の話によれば、片男波自治会の避難達成率は和歌山市他地区に比べ抜群に高かったので、地元紙やNHK和歌山放送局の取材に際し、それを誇りたかったようです。しかし、上記メールのように私の答えは彼の期待を裏切ったわけです。私は避難しなかった理由として、自治会から予め問い合わせのあった調査の際、「避難に際しては、若い方の助力を要す」という欄に登録して置いたにも拘わらず、どこからも何の連絡もないし、津波の被害を回避できる高所まで、歩行補助器具を利用し、やっと屋内だけを僅かに移動できる99歳の超老人である母を、後期高齢者の私が自動車も利用することなく、同道して避難することなど現実問題として不可能だから、と述べました。


自治会の調査用紙に基づく対応策は「避難に際し、事前に”要援助登録”を済ませ、かつ一人暮しの老人世帯のみを対象とする(同居家族の居る世帯は除く)、というものだったわけです。
そこで、私は同居家族が居る(二世代世帯)といっても、若者が一世代として存在する世帯と、後期高齢者の世帯で更に、その親を介護している世帯とを同列に扱うというのは、いかにも「きめ細かさの欠けた」お役所視点の対応ではないか?と指摘しました。(同様な問題は介護保険適用時の「同居家族」の解釈、認定にも存在します)


私は老々介護世帯の天災避難に対しては、次のような対処方法があるのではないか?と常々考えています。


1.スムーズに機能すると考えられる対応策が無い以上、無闇にじたばたせず、敢然と運命に従い、高齢化社会問題解消に多少とも寄与し得るであろうと観念し、社会やお国のために率先して身を捧げる。


2.対応をもう少し、きめ細かく柔軟に実行する。たとえば、常識として災害時に車での移動は避けるべきであろうが、その種の駆動力無しでは自力で避難できない人々に限って、緊急車輛(ステッカーなどで、はっきり区別し、消防車や救急車のような)扱いをする。勿論、無益な混乱を避けるために、事前の調査、運用実験など十分な準備をする。


3.更に、準備、検討を要するであろうが、老々介護世帯個々に避難努力を委ねるのではなく、コミュニティの駆動力をスムーズに機能させる方策(たとえば、専用の救助車輛などの運行)を検討する。


(念の為、付け加えると、この問題は「老々介護」世帯に限らず、年齢に関係なくハンディキャップを有する家族を抱えた世帯に共通する問題である。)


ところで、私が投げかけた問題点をNHK和歌山放送局が聞きつけ、取材を申し込んで来ました。大学卒業したてのような若い女性記者が本日挨拶に来て、特に「老々介護世帯」について、日本全国で以上のような問題があるので…、と明日(3/19)夕刻、カメラマン同道、インタビューに応じて欲しい、とのことでした。
ローカル放送局の短いインタビューでは、十分な思いも伝えられないでしょうが、どなたか、上記の私の考え以外のご提案があれば、明日午後4時頃までにお知らせ下さい。出来るだけ、伝えるように努力致します。

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