毎日散歩するこの海と空の、ごく傍に自家があり、そこが今では第二の故郷となっている。
時々刻々、毎日変化する。
同じものは二度と無い。常に一期一会である。空も雲も、海の波も風も、そして人も一度しかない時と場所を通り過ぎて行く。
全ては移ろい、幼い者も年を取り、瑞々しい若葉もやがて紅葉を経て枯れ落ちる。
エネルギーに満ちた若さに着目すれば、寂しい限りという見方も当然だが、終りの無い生き物の営みがあったとしたら、それは一方で醜悪で、救いようのない世界とも言える。
肉体を離脱した魂は西方を目指し、いずれは永遠なるものを観るのだろうか。
一方、形ある生き物も、人間を含む生き物を抱擁している地球そのものも必ず消滅する時が来るのであろう。それを悲劇と観るか?当然の帰結と受け止めるべきか?
いずれにせよ、限りある生命は今を大切にするより他に道は無かろう。
たとえ、明日雨が降っても、風が吹いても、蒸し暑い一日であろうが、そのときしか存在しない時間であることを忘れずに、己の生を全うすることにしよう。